高校受験に失敗して、制服を見るたびに劣等感が湧いていた私。
そんな私が選んだのは、誰にも頼らず、自由に生きる大学生活でした。
家賃1万円の寮、門限を越えて帰る日々、そして本気で「この人と結婚する」と信じた恋。
これは、“勝ち組”じゃなかった私が、ほんの少し自由と恋に浮かれていた頃の話です。
◆大学生活の始まりは、まさに“自由”そのもの
高校時代のあの重たい空気と、ひたすら勉強漬けだった日々。そこから一気に解き放たれた私は、「自由って最高!」と全身で実感しながら大学生活をスタートさせました。

もちろん、ただ遊んでいたわけではありません。教職課程を取っていたので授業数は多く、しかも外国語学部は出席しないと単位が取れないというルール付き。遊びたくても、出席だけはちゃんとしないといけない。だからこそ、勉強と遊びも全力投球、が私のモットーでした。
ちなみに、大学にはちゃんと通っていましたし、勉強もちゃんとしていましたよ。念のため(笑)。
◆1カ月1万円生活!衝撃の寮生活
仕送りはもらわず、両親が積み立ててくれていた学資保険を切り崩しての自活生活。経済的にはギリギリ。でも、大学の寮はなんと家賃と光熱費と水道代とで月1万円弱。もはや「いつの時代ですか?」って言われるレベルの激安価格でした。

ただし安いには理由があるんです。
壁はとにかく薄く、隣の部屋の笑い声どころか、電話の相手の声まで聞こえてくる始末。プライバシー?なにそれ、おいしいの?って感じでした。
さらに絶望したのが“自炊環境”。一応キッチンはありましたが、共用で常に誰かのいつかの洗い物のお皿が残ってるし、冷蔵庫にはとっくに賞味期限切れの飲み物や干からびた野菜が入ってるし…。やる気なんてすぐに削がれ、とてもじゃないけど調理する気にはなれず、レンジでチン料理やコンビニ飯で生き延びていました。
「女子寮ってもっと清潔でかわいらしい場所だと思ってた」そう信じている人がいたら、そのイメージはこの場で丁重に訂正させていただきます。
部屋にエアコンはなく、夏はサウナのように暑く、冬は冷蔵庫のように寒い──しかも、寮は山奥にあったので、風の音が夜な夜なヒューヒュー鳴っていて、ちょっとしたホラー演出付き。まさに自然との共生です。

でも、そんな環境でも不思議と楽しかったんです。自分で選んだ生活だからこそ、多少の不便も「まあ、ネタになるし」と笑い飛ばせたのかもしれません。
◆アルバイトで学んだ、社会のリアル
アルバイトは、まさに“社会勉強”そのものでした。
4年間続けたのは予備校のチューター。生徒から相談を受けたり、成績に一喜一憂する姿を見るたびに、「私も昔はこうだったなあ」と感慨深くなったりして。
それとは別に、一瞬だけですが大阪の某有名テーマパークでも働きました。そう、あのU〇Jです。

「大阪に来たんだから、一度は働いてネタ作っとかんとやろ」
そんな思いで応募し、配属されたのは恐竜系アトラクションの“案内係”。夢とエンタメの世界を支える裏側では、笑顔と筋肉痛の戦いが繰り広げられていました(笑)。
正直、夢追業って大変やなって思いましたね。お客さんの夢を壊さないように演じる裏で、スタッフは汗だくで動き回り、裏方に戻れば「次、ダッシュで行って!」と声が飛ぶ。現場の熱量とギャップに衝撃を受けつつ、エンタメの裏側を垣間見た気がしました。
◆門限?それ、乗り越えるものです(笑)
寮生活といえばよく聞かれるのが、「門限ってあるの?」という質問。

はい、物理的な門は確かに夜12時でバッチリ閉まりました。でもね、寮に入った初日、先輩に言われたんです。
「まず門の乗り越え方、教えるね」
これが入寮の“初級講座”なんですよ(笑)。
夜中の飲み会から帰るときは、カバンを投げ捨て、ヒールを片手に持ち、塀をよじ登って帰宅。今思えば、何のトレーニングだったのか謎ですが、体幹は鍛えられた気がします。
そして私には“帰巣本能”があったのか、飲み会で記憶が飛んでも、翌朝にはきちんとコンタクトを外し、ベッドで寝ているという謎のスキルが身についていました(笑)。
◆恋もした。青春だった。
恋愛も、もちろんしました。なんせ青春真っ只中ですから。

大学3年の終わり頃には、他大学の薬学部に通う彼と真剣交際。お互いの実家に行き来するほどで、「あ、これは結婚するやつだな」と勝手に確信していました。
就職活動?まったく興味なし。なんなら、「どうせ結婚するし、すぐ辞めるし」と思って、最初に内定をもらった会社にあっさり即決。あのときの私に、ちょっとだけ“現実”という文字を教えてあげたい。
大阪で就職して、彼が大学を卒業したら一緒に鳥取へ行く──そんな未来を、私はまっすぐ信じて疑いませんでした。
◆そして運命の“東京本社配属”
それは大学4年の冬、運命の配属発表の日。
「東京本社配属」──え、東京!?聞いてないけど!?

まさかの遠距離恋愛スタート。あんなに信じていた未来が、急にグラグラと揺れ始めた瞬間でした。
今振り返ると、ここから私の人生の歯車が少しずつ、静かにズレはじめていたのかもしれません。
〜続く〜